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現金と不動産で分ければ、本当に公平?~相続評価と実勢価格の差、隠れたリスクを見える化して早期解決した事例~

不動産事例

2026-07-18

背 景

相続の遺産分割では、
「現金は長女、不動産は長男」
というように、財産の種類ごとに分けるケースがあります。

一見すると、金額的にもバランスが取れていて、公平に見えるかもしれません。

しかし、不動産が含まれる相続では、
相続税評価だけを見て判断すると、実際の価値と大きくズレていることがあります。

ご相談のきっかけ

今回のご相談者は長女様でした。

お母様がお亡くなりになり、相続人は長女様と長男様のお二人。
財産は大きく分けて、

  • 現金・有価証券などの金融資産
  • 自宅不動産1軒
  • 収益不動産2棟

という内容でした。

ご相談時には、すでに税理士さんへ相続税申告を依頼されており、手続きは長男様が中心となって進んでいました。

そして、申告期限の約1か月前に長女様が初めて具体的な分け方を確認したところ、

長女様が現金・有価証券を取得し、長男様が不動産を取得する

という内容で話しを持ち掛けられました。

金額上は大きな偏りがないように見えましたが、

長女様は「現金と不動産を同じ評価で見ていいのだろうか?」

と違和感を持たれました。

⚠️相続評価=実際の価値ではない

その後、弁護士さんにも相談されたそうですが、
「相続評価を基準に分ければよいのでは」というアドバイスだったそうです。

もちろん、それも一つの考え方です。

ただし、不動産の場合、
相続税評価と実勢価格は同じではありません。

相続税評価は、税金を計算するための評価です。
一方、実勢価格は、実際に売れる価格や収益性、将来のリスクまで含めた価値です。

不動産ごとに評価はバラバラだった

そこで弊社がセカンドオピニオンとしてご依頼を受けました。

弊社で現地調査や周辺事例、収益性、建物の状態、将来の維持管理リスクなどを確認したところ、評価の出方は物件ごとに大きく異なりました。

ある不動産は、相続評価よりも実勢価格が大きく下回る可能性がありました。
一方で、別の収益不動産は、相続評価よりも実勢価格が上回る可能性がありました。

つまり、
相続評価だけでは、本当の公平さは判断できなかった
ということです。

不動産は、単に評価額だけでなく、

  • 実際に売れる価格
  • 賃料収入
  • 空室リスク
  • 修繕費や解体費
  • 土地の形状や道路条件
  • 将来の売却しやすさ

まで含めて見る必要があります。

📊見える化することで、話し合いの土台ができた

今回、弊社では不動産ごとの特徴を整理し、
相続評価と実勢価格の違いをレポートとして見える化しました。

すると、長女様が感じていた違和感の理由が明確になりました。

「なんとなく不公平に感じる」ではなく、
根拠のある数字と説明をもとに確認できる状態になったことで、冷静に話し合う土台ができました。

申告期限の約1か月前というギリギリのタイミングでしたが、相続人同士で大きく揉めていたわけではなかったため、問題点を整理することで方向性を整えることができました。

長男様にも短期間でここまで整理したことに感謝いただきました。

🧭最初から全体を整理することが大切

今回の事例で感じたのは、
相続は最初の段階から全体を整理することが大切だということです。

税理士さんは税務の専門家。
弁護士さんは法律の専門家。
司法書士さんは登記の専門家。

ただ、不動産の実勢価格や収益性、将来リスクまで含めた判断は、不動産の現場に詳しい専門家の視点が必要です。

最初から専門家が連携し、財産の中身を見える化できていれば、もっと余裕を持って進められたかもしれません。

また、兄弟間で疑心暗鬼になる前に、納得できる判断材料をそろえることもできたと思います。

今回はすべてクリアにできたので気持ちよく遺産分割できましたが、これを違和感が残ったまま進めてしまいますと

今までの兄弟間の関係値が崩れてしまうこともあり、実際によくみます。

まとめ

現金・有価証券と不動産で分ける方法は、
一見すると分かりやすく、公平に見えます。

しかし、不動産には
相続評価と実勢価格のズレがあります。

物件によっては相続評価より低くなることもあれば、反対に高くなることもあります。

だからこそ、遺産分割では、

相続評価だけで判断しないこと
実際の価値や収益性を見ること
将来の管理・修繕・売却リスクも考えること

が大切です。

財産を分ける前に、まずは全体像を正しく整理する。
それが、納得できる相続への第一歩です。

📩相続・不動産のご相談はお気軽に

相続セレクションでは、不動産が絡む相続について、相続税評価だけでは見えない実勢価格や収益性、将来リスクまで整理し、遺産分割の判断材料を見える化します。

「現金と不動産で分ける案に不安がある」
「相続評価だけで判断してよいか確認したい」
「兄弟間で揉める前に整理したい」

このようなお悩みがある方は、手続きを進める前に一度ご相談ください。

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